子どもが大好きなヨネ先生は、小さなじゅくのたった一人の先生です。今日も子どもたちを見送った後、あかりを消そうと教室にもどってきたのですが、教室のドアを開いたしゅんかん、「アアーッ！」とひめいをあげてしまいました。なんと、だれもいないはずの教室のイスには、きゅうけつきに、白いきもののゆうれい、とんがりぼうしのまじょに仙人と、たくさんのおばけたちがすわりこんでいたのです！

　 駅へ行く地下道の工事で、すっかり百年のねむりからさめてしまったというおばけたち。新しいねぐらも見つかりそうにないので、いっそ人間といっしょにくらしてみようということになったというのです。しかし、百年前と今では、人間の世界もすっかり変わっています。だから、おばけたちは、ヨネ先生に人間のくらしかたを教えてほしいとたのみに来たのです。