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タイトル | 五七五のラブレター | |
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著者 | 川北 亮司(作) 福田 岩緒(絵) | |
出版社 | 草炎社 | |
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ゆみとナオくんは、ほいくえんのときから、とてもなかよしです。ナオくんは、元気すぎてちょっとらんぼうなところもあるけれど、ゆみはそんなところが男の子っぽくてだいすきでした。 ある日、学校がおわると、ゆみはなかよしのミカちゃんとスーパーにあそびに行きました。もらったばかりのおこづかいで、おかしを買いに来たのです。おかし売場には、いろいろなおかしがならんでいて、とてもおいしそうです。ふたりはひとつひとつ手にとっては、どれにしようか考えていました。しばらくして、ゆみがココナッツチョコレートに決めたときです。ゆみは、ちょっとはなれたところに、ナオくんたちがいるのを見つけました。と、そのときです。ナオくんはたなの品物をこっそりポケットに入れました。そしてすぐに、出口に向かって走っていきました。「ど、どうしよう……。」ココナッツチョコレートをにぎりしめたまま、ゆみのしんぞうはドキドキとおどっていました。 つぎの日、ゆう気を出して、ゆみはとくいの五七五を書いてナオくんにわたしました。〈スーパーの しなものぜんぶ だれのもの〉でも、それを見たナオくんは……。 ●勇気を出すこと、そして相手にその気持ちを言葉で伝えようとするのは、とても難しいものです。ゆみも勇気をふりしぼって、ナオくんに万引きを注意します。得意の五七五の十七文字に気持ちをこめて。勇気を出すということはときに苦しさも伴うもの。しかし、その後はすがすがしい気分になるものです。言葉のキャッチボールの大切さを改めて教えてくれる作品です。 |