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タイトル | また七ぎつね自転車にのる | |
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著者 | 木暮 正夫(作) 渡辺 有一(絵) | |
出版社 | 小峰書店 | |
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田中一郎さんは、九(く)さか村という山おくの村で、ゆう便の配達のしごとをしています。ある朝、一郎さんが仕事に出かけるとき、お母さんがいいました。 その日の配達のとちゅう、一郎さんが、とうげで、おじぞうさんにねがい事をしていると、きつねのまた七があらわれました。そして、ねがい事をかなえてあげる代わりに、自分にゆう便を配らせてほしいと、言うのです。また七は、わけあって石黒先生を化かしたのですが、そのため、すっかり、ひょうばんを落としてしまいました。そこで、ゆう便配達でもして、みんなの役に立つことで、名よを回ふくしたいと、考えたのでした。また七が悪いきつねではないと知っていた一郎さんは、言いました。 ●山奥の村を舞台にした、人ときつねのほのぼのとした物語です。実は、一郎さんの願い事とは、「これ以上かみが少なくなりませんように。役場のサチ子さんにきらわれたくないのです。」という、ほほえましいものでした。こんな一郎さんをはじめとして、登場人物の人柄は、素朴でやさしくて、まじめで、どこか親しみを感じさせてくれます。こんな村が、どこかの山奥に本当にありそうな気にさせられることでしょう。 |