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タイトル | かんすけさんとふしぎな自転車 | |
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著者 | 松野 正子(作) 津田 櫓冬(絵) | |
出版社 | 大日本図書 | |
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さくらが丘団地へあがっていく坂道のかどに、「アサヒ自転車」がありました。アサヒ自転車は、かんすけさんが、若いころにはじめた店でした。かんすけさんは自転車がすきで、いつも自信のもてる、いい自転車をうりましたし、じぶんのうった自転車は、何年たっても責任をもって、ていねいに修理をしました。かんすけさんは、五十六歳のとき、からだをこわしてから、自転車にのれなくなっていました。けれども、じぶんが自転車にのって、とってもたのしい思いをしたので、ほかの人にも、そのたのしさをあじわってもらいたいと思って、いまでも自転車屋をして、のりかたもおしえているのでした。 店に、一人でよく自転車を見にくる、三歳から四歳くらいの小さい男の子がいました。だれとくるのか、わかりませんでしたが、気がつくと、自転車のそばにいて、だまって、ペダルをまわしたり、サドルにほっぺたをくっつけたりしています。「よっぽど、気に入っている」と、かんすけさんは、にこにこしながら見ていました。そして、あるとき、ふと、「かしのき公園で、ちょっとだけのせてやろう」と思いたって、トラックに自転車をつんで、男の子とでかけたのでした。 ●どこからともなくやってくる不思議な男の子は、公園で、自転車にまたがったかとおもうと、はじめてだというのに、すいすいとこぎ始めます。自由自在に自転車を走らせる男の子を見て、かんすけさんは、「わしも、あんなふうに、のった。もう一度、のりたい・・・・・・」と強く思うのでした。自転車を愛するやさしいかんすけさんの気持ちは、最後に報われることになるのですが…。ストーリーの展開の面白さを味わってください。 |