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> かいじゅうムズング
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タイトル |
かいじゅうムズング |
著者 |
寺村 輝夫(作) 井上 洋介(絵) |
出版社 |
理論社 |
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これは、アフリカで、人間も動物もいっしょにくらしていたころのお話です。
その日、アフリカのある国では、とてもはげしい雨がふっていました。草原の草はうちたおされ、雨の音で動物たちの声もかき消されるほどのはげしい雨でした。しかし、その雨が、とつぜんやみ、まばたきする間に、青空になったのです。続いて、一番高いケレの山が、もえるように赤く光り始めました。
「あ、カミサマ!」
ひとりのニンゲンが言いました。そう、ケレの山にはカミサマがいるのです。
「カミサマが、だれかと話をしている。」ニンゲンは、そう考えました。でも、だれと?何のために?
「見ろ、あれを!」
ケレの山からのびているニジが、海のほうで黒くなっていました。
「海の向こうの何かと、カミサマが話をしているんだ。」
「カミサマは、てきは海からあがってくるって、教えてくれた。」
「てきが、海からやってきたんだ!」
その時、とつぜんニジが消えてしまいました。そして、目には見えないカミサマの、さけび声が聞こえてきたのです。
「ム・ズ・ン・グ・・・!オマエガ、キタラ、ワシノクニニ、アメヲフラセナイコトニスル」
●海の向こうからやってきた「ムズング」たちが、自然あふれるアフリカに、未知の文化を持ち込んでくる様子が描かれています。この「ムズング」が何者なのか、一体何が良くて何が問題なのか、この本を読んだお子さんが、何かを感じ取って考えてくれればと思います。
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