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3年生の今月の本


まるかいてピョン タイトル まるかいてピョン
著者 舟崎 克彦(作・絵)
出版社 そうえん社
 

 ぼくは、どうわさっかです。いつもはとうきょうでしごとをしていますが、げんこうがはかどらないときは、山ごやにおこりきりになります。でも、こんどはいつもとちょうしがちがいました。いくらがんばっても、ぜんぜんおはなしがうかんでこないのです。「ああ こまった。どうしよう……」あたまをかかえていると、 コン……コン……
 げんかんのドアをノックする音がしました。ドアをあけてみると、そこにはウサギのおんなの子が立っていました。「おじさん、どうわさっかでしょ?あたしのどうわ、よんでくれない?」さしだされたノートには、
 『たいせつノート』 いなばピョン とかかれています。
いそぎのげんこうがあるから…とぼくがノートをうけとろうとすると、ウサギは「だめ!いいから、いまよんで」とさいしょのページをあけて、ぼくのはなさきにつきつけました。よもうとおもわなくたって、字が目にとびこんできてしまいます。
『きょうはおてんきがいいので、おべんとうをもって、ピクニックへでかけました』

  これがでだしの1ぎょうめでした。でも、このおはなしにはタイトルがないし、だれがしゅじんこうなのかもわかりません。ぼくがすこしあきれてちゅうもんをつけると、ウサギは「じゃ、そうする」といってえんぴつをとりだしました。そして、タイトルは『○かいてピョン』、かきだしに『ウサギのピョンは』とかきたしました。

●ウサギの書いたお話は、童話作家のぼくが読むと「もっと、こうしたらいいのにな…」というところがたくさんありました。文句をつけるたびに、ウサギはお話を書き直して持ってくるようになります。ぼくとウサギのピョンが作る『○かいてピョン』のお話は、これからどんなものがたりにできあがっていくのでしょうか。

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