あるはれた日のことです。町にトラがやってきました。ふつうのトラではありません。ふくをきて、くつをはいて、立ってあるくトラです。そのトラはさんぽをするように町をあるき、一けんのレストランの前で立ちどまりました。レストランのウエイターは、トラをテーブルにあんないし、水とメニューを差し出します。そしてこえをちょっとふるわせながら言いました。「ごちゅうもん、おきまりになりましたらおよびください」と。おちついたようすでメニューを見ていたトラは、注文をしようと手をあげてウエイターを呼びます。そして、「トライアングル」といいました。