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> 日なたぼっこねこ
タイトル | 日なたぼっこねこ | |
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著者 | 今江 祥智 | |
出版社 | 理論社 | |
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ねこのクレはたいくつしていた。 はじめ―というのは、クレがここにつれてこられたころのことだ。 ここ―というのは、シュノンソーという小さな村のことだ。村の人は、クレがこの村にやってきた日のことをよくしっていた。それからあとのクレの、この村でのくらしっぷりもまた、たいていの村人がしっていた。クレはまるで村人の一人みたいに、みんなによくしられた「顔」なのである。 けれど、いったいだれがクレのことをこの村につれてきた――いや、むしろはこんできたというほうがよいか。そのことは、村の人のだれもしらなかった。 さいしょに気がついたのは、ミシェル老人だった。クレは、クリスマスのチョコレートケーキみたいな小さな小屋のうらにおかれて――いや、はっきりいってすてられていたのだった。 |