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3年生の今月の本


フランチェスコとフランチェスカ タイトル フランチェスコとフランチェスカ
著者 ベッティーナ・エアリク
出版社 福音館書店
 

 フランチェスコには、くつがなかった。かあさんがやっとこさフランチェスコのくつ代をためると、そのたびになにかがおこって、くつ代をほかのことにつかわねばならなくなった。

 フランチェスコは、じぶんのすんでいる小さな町で、一ばんしゃれたくつやのショーウインドウの前に立って、ずらりとならんだくつをひとつひとつながめるのがすきだった。

 ある日、いつものようにフランチェスコがくつやのショーウインドウをのぞきこんでいたら、小さな女の子の顔がガラスにうつった。その顔は、これまでみたこともないようなかわいい顔で、しかも、その子は、くつなどまるでみないで、ガラスごしに、フランチェスコにわらいかけているみたいだった。フランチェスコは、その日ばかりか、くる日もくる日も、その子のことをわすれられなかった。

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