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3年生の今月の本


ケータイくんとフジワラさん タイトル ケータイくんとフジワラさん
著者 市川 宣子(作) みずうち さとみ(絵)
出版社 小学館
 

今日は、ケータイくんのたんじょう日です。ケータイくんは、今日で1さいになりました。にぎやかなでんきやさんの入口ちかく、ずらりとケータイ電話がならんだたなのすみっこで、はじめてのたんじょう日をむかえたのです。「はじめてのたんじょう日」といっても、ケータイ電話は、1さいでかなりの「年より」と言わねばなりません。次々に新しいなかまがはつばいされて、どんどんたなにわりこんでくるからです。
ケータイくんは、いつまでここにいられるのでしょうか。もうひとつあたらしいものがやってきたら、もうケータイくんのい場所はなくなって、店長にポイとすてられてしまうのではないでしょうか。これまでに、そうしてゴミばこにきえていったなかまを、ケータイくんはいくつも見てきました。どこもこわれていないのに、一どもつかわれてさえいないのに・・・。
そうして、たんじょう日の夜も8時をすぎました。(今日も、だれもぼくにさわらなかったなあ・・・。)ケータイくんはそっとためいきをつきました。と、そのとき、一人の小さなおじいさんが店に入ってきました。

●最近の携帯電話やスマートフォンの進化には、目まぐるしいものがありますよね。でもその陰には、少し経てばあっという間に古くなって処分されてしまう「使い捨て」の携帯端末たちもいます。最新を追い求める現代社会の中で、ものを長く大切に使うことや人と触れ合うことの意味について、思わず考えさせられるお話です。

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