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> ともだちまねきねこ
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タイトル |
ともだちまねきねこ |
著者 |
松本 聰美(作) 白土 あつこ(絵) |
出版社 |
国土社 |
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「あっ、ねこだ」
学校の帰り道、大どおりのそば屋の前においてあるダンボールばこをのぞくと、30センチぐらいのおきもののねこが入っていた。ダンボールばこには、<ごじゆうにおもち帰りください>って書いてある。ぼくがねこをだきあげると、後ろから「気にいってくれた?うちでかざっていたねこだよ」と声をかけられた。こん色のうわっぱりを着た、そば屋のおばあさんだ。
「長い間、うちの店ばんをしてくれていたんだけど、明日で店じまいだからね。ほら、このねこ、手をあげてるだろ。『まねきねこ』っていうんだよ。右手をあげているねこは、お金をまねく。左手をあげているねこは、人をまねくんだ。このねこは、左手をあげているから、ぼうやにも、だれかまねいてくれるかもしれないね」
なんだかすごくかわいく思えて、ぼくは、このねこをもらって帰ることにした。ママと二人でくらしているぼくは、ママが仕事から帰ってくるまで、いつも一人ぼっちですごす。そば屋のおばあさんが教えてくれたみたいに、このねこが、ぼくにもだれかをまねいてくれるかな。
●引っ込み思案でおとなしい性格のマキオは、なかなか友達をつくることができません。幼いころにお父さんを亡くし、今年の夏にはおばあちゃんも亡くなってしまったので、仕事帰りのお母さんを待つ間、家でも一人ぼっちです。そんなマキオのところにやってきた「招き猫」。左手をあげたこの招き猫は、どんな出会いを運んできてくれるのでしょうか。
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