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3年生の今月の本


サッカク探偵団 あやかし月夜の宝石どろぼう タイトル サッカク探偵団 あやかし月夜の宝石どろぼう
著者 藤江 じゅん(作) ヨシタケ シンスケ(絵)
出版社 KADOKAWA
 

 塾の帰り道、どういうわけか1ぴきの子犬が、カケルのもとにかけよってきた。毛が短くて、白地に茶色のブチもよう。リードもついておらず、近くにかい主がいる気配もない。子犬は元気よく「ワンッ」と一声ほえると、しっぽをふってカケルの足もとにじゃれついてきて、そのままはなれなくなった。子犬には首輪がついていて、よく見ると、住所らしき町の名前と、「ポンゾ」という子犬の名前が書いてある。そこで、カケルと同級生のユズカ、文太、葉月の4人は、塾の帰りに寄り道をして、迷子の子犬の家を探すことに決めたのだった。
 首輪に書かれた町の名前をたよりにやってきた4人だったが、くわしい番地まではわからない。近くに神社が見えてきたところで、カケルが「神主の権田(ごんだ)さんに聞いてみよう」と言い出したので、他の3人はびっくりした。というのも、この神社の神主さんがおそろしくおっかない人なのだ。時々カケル達の小学校にもやってきて、地域の昔話や歴史を話してくれるのだが、権田さんがやってくると、それだけでみんなピンと背すじがのびる。そばを通るだけでも、カチコチにきんちょうして歩かなければならないほどだ。カケル以外の3人が後ずさりを始めた、その時だった。
「こらあっ!おまえたち、何年何組だっ!こんな時間にうろうろしおって!!」
逃げ出す間もなく、神社の石段の上からふってきたのは、雷のような権田さんのどなり声だった。

●カケル達4人は、ひょんなことをきっかけに、神社の隣に住む科学者風の不思議な男の人と知り合いになります。その後、盗難事件の現場にたまたま居合わせることになった4人は、その男性から「錯覚」に関する助言を得ながら、事件の真相解明に乗り出しますが・・・。
 子ども達の身のまわりにもたくさん溢れている「錯覚」。そんな身近な例を挙げながら、錯覚をつかったトリックを紐解いていく過程は、子ども達にも親しみやすい内容のはず。頭をひねるような難事件も、きっと楽しみながら読み進められることでしょう。「サッカク探偵団」シリーズの続編もあります。

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