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3年生の今月の本


魔法学校へようこそ タイトル 魔法学校へようこそ
著者 さとう まきこ(作)高橋 由為子(絵)
出版社 偕成社
 

いつもと同じ朝だった。いつものように、7時半にお母さんにたたき起こされ、トーストにジャムをぬっている間も、洗面所でかみのねぐせを直している間も、「圭(けい)太(た)、はやくしなさい!」と言われる。「よゆうだって」とぼくが言えば、「ギリギリじゃないの」とお母さんが言うのも、いつもと同じ。「いってきます」も言わずに、ぼくは家を出た。
 歩きながら、子どもってつまんないなあと思った。だって、家では「早くしなさい」、学校では「しずかにしなさい」だもん。おまけに今日は苦手な算数があるし・・・あっ、やばっ!算数の宿題プリントをやるのわすれた。宿題をわすれたら、ばつとしてプリントがもう1まいふえる。で、そのプリントを出すと、まちがいが多いからって、また1まいプリントがふえるんだ。「あーあ・・・」と、おおきなため息をつきながら大通りに出たときだった。
 道の真ん中に、白いチョークで矢じるしが書かれているのに気がついた。矢じるしは、学校とは反対の方向をさしているのに、なぜか矢じるしの上には<通学(つうがく)路(ろ)>という文字がある。矢じるしも文字も、たった今書いたばかりのように白く、くっきりとしている。「きっとだれかのいたずらだな」と思った、そのときだった。その矢じるしがぴょーんと、とびはね、ヘビみたいにくねくねしながら、道をすべっていったんだ。

●突然目の前に現れた“矢印”に導かれるまま、大きな建物にたどり着いた圭太。見ると、クラスメイトの利一と紅子も同じように矢印の案内でやってきたようです。戸惑う三人が部屋の中を見回すと、そこはまるで学校の教室のようでした。
 実は、ここは魔法の使い方を学ぶ「魔法学校」。さほど仲が良いわけではないこの三人が選ばれたのにも理由があったのです。さて、この魔法学校で三人が学ぶのは一体どんなことなのでしょうか?

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