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3年生の今月の本


あさって町のフミオくん タイトル あさって町のフミオくん
著者 昼田 弥子(作) 高畠 那生(絵)
出版社 ブロンズ新社
 

 その日、フミオくんはお母さんにたのまれて、スーパーマーケットに牛乳を買いに行った。そして、帰り道に“あさって公園”により道したら、そこでシマウマと出くわしたのだ。白と黒のしまもようの、ごくふつうのシマウマだ。もぐもぐと公園のしばふを食べている。「動物園からにげてきたのかな?」とフミオくんがふしぎに思った、その時だった。
 とつぜんシマウマが顔を上げた。そして、フミオくんを見るなり、「シマオちゃん!」とさけんで、うしろ足で立ちあがったのだ。おなかには、花がらの黄色いエプロンをつけている。「おせんたくしている間に、いなくなっちゃうんだもの。ママ、心配でさがしにきたんですよ」と言うと、フミオくんにかけよってきて、ぎゅっとだきしめた。
 「ぼ、ぼく、シマオじゃないです。フミオです」フミオくんはびっくりして体をはなした。でも、シマウマはあきれたような顔をして、「なに言ってるんです。その体のしまもよう、ママのかわいいシマオちゃんですよ」とささやいた。
 「ぼ、ぼくにしまもようなんて・・・」と自分の体を見ると、今日着ているのは、白と黒のよこじまもようの長そでTシャツだった。「さあ。シマオちゃん、おうちに帰りますよ」シマウマはうしろ足で立ったまま、フミオくんのうでをつかんで歩きだした。

●「はなして!たすけて!」と叫んでも、シマウマは手を離してくれません。道行く人たちも、「まあ、シマウマ」「二足歩行ね」と、シマウマばかりに気を取られて、フミオくんの声には気がつきません。とうとうフミオくんは、シマウマの家まで連れてこられてしまいました。途方に暮れたフミオくん、これからどうなってしまうのでしょうか?思わず笑ってしまう楽しいお話が全部で4話入っています。

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