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3年生の今月の本


ネコのホームズ タイトル ネコのホームズ
著者 南部 和也(作) YUJI(絵)
出版社 理論社
 

 ネコのホームズは、動物病院のモーガン先生にかわれていました。モーガン先生の病院は、「ヒルトンハウス」という名前で、イギリスのドーバー海きょうに面したヘイスティングス町に建つ、りっぱなお屋しきでした。ホームズは、先生がしんさつしているときはいつも、薬だなの一番上にのって、そのようすをじっとみているのでした。そしてしんさつが終わると、モーガン先生はこんなふうにホームズに話しかけたものです。
「ホームズ、きょうやってきた、せなかにケガをしたオスネコのことだが、かい主の『三日前にケンカをした』という話は正しいと思うかい」「いいえ、三日前にもケンカをしたのでしょうが、せなかの傷は一週間も前のものでしょうね。ネコのケンカ傷が化のうするには、たっぷり一週間はかかりますから。どうやらとなりの家にしのびこんで、その家のネコにたびたびかまれているようです」
 ホームズは、モーガン先生とこんな会話をするのがとても楽しみでした。そして、なによりも、ヒルトンハウスにくらす人たちは、動物のしんさつをするだけではありません。町で起こるきみょうな事件を解決する探偵でもあったのです。こうして、好奇心とじゅうじつ感に満ちた日々は、ホームズの知恵を大いに育んでいきました。

●話し方や佇まいに名探偵シャーロック・ホームズを彷彿とさせる、ネコのホームズ。病に倒れてしまったモーガン先生を偲んで悲しみに暮れていたホームズでしたが、その後やってきた青年獣医師のダニーを助手として、再び町で起こる不思議な事件の謎を鮮やかに解いていきます。
 実際に猫専門病院の獣医師もしている作者が書いた、ネコのホームズが大活躍するお話です。

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