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3年生の今月の本


ポテトサラダ タイトル ポテトサラダ
著者 福 明子(作) 江頭 路子(絵)
出版社 学研教育出版
 

ぼくは、ブタ。空飛ぶブタ。空といっても、いま飛んでるのは、とってもひくい空だけど・・・。
 北口駅前通り商店街のまん中にある、赤い屋根の小さなお店。「せのお精肉店」って書いてあるお肉屋さんの、日よけのブラインドの鉄パイプのところを見て。ピンク色の、ふうせんみたいなものがぶらさがってるでしょ。それ、ブタのぬいぐるみなんだ。見えた? それそれ、それがぼく。
 ときどき、ぼくがいるのを見つけて、はじめてのお客さんが、お店にくることもある。これがけっこうだいじなんだ。お店があまりはやってなくて、お客さんが少ないからね。だけどそれでも、せのお精肉店はがんばってる。おじいちゃんとおばあちゃん、二人きりで、何から何まで全部やってるんだ。毎朝、道路をきれいにはいて、水をまいた後、二人はきっちり分たんして仕事をする。おばあちゃんはあげものの係。おじいちゃんはお肉コーナーと、それからポテトサラダの担当。ポテトサラダはだいじだよ。だって、ぼくをこのお店につれてきたのは、この店のポテトサラダが大すきな“ケイくん”っていう男の子なんだもの。

●初めてのお小遣いで、「せのお精肉店」にブタのぬいぐるみをプレゼントした、ケイくん。小学校に入る前からこの店のポテトサラダが大好きなケイくんは、4年生になった今でも、毎週2回は必ず買いにやってきます。ところが、近くにできたスーパーマーケットの影響で、近頃せのお精肉店を訪れるお客さんはめっきり減ってしまいました。「そろそろ店を畳もうか」と考え始めたおじいちゃんとおばあちゃんに、ケイくんのお母さんは思いもよらないことを告げます。

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