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3年生の今月の本


コトノハ町はきょうもヘンテコ タイトル コトノハ町はきょうもヘンテコ
著者 昼田 弥子(作) 早川 世誌男(絵)
出版社 光村図書出版
 

 ここは、ちょっとヘンテコなコトノハ町。ぽかぽか陽気のせいか、きょうは町のあちこちに、“道草をくっている”人たちがいます。とくに町の真ん中を流れるコトノハ川のそばは人気のようで、子どもも大人も土手の草の上にすわりこみ、のんびりと道草を楽しんでいます。
 ところが一人だけ、「わたしは道草なんてくわないもん」と、土手ぞいの道をすたすたと歩く女の子がいました。名前はレンちゃん。お母さんが作ったあんころもちを、おじいちゃんに届けにいくところです。レンちゃんは、あんころもちが入った重箱をしっかり持ち直し、歩くスピードを上げました。と、そのときです。
 土手の方から風がふきぬけて、レンちゃんの鼻さきに、ふわっと草のいいにおいを運んできました。思わず目をやると、そこで道草をくっている人たちは、本当にのんびりしていて幸せそうで、レンちゃんは急にうらやましくなってきました。「わたしも・・・ちょっとだけ!」レンちゃんは、スキップしながら土手におりていき、草の上にすわりこみました。そうして、やわらかそうな草を1本ちぎると、ぽいっと口にほうりこみ、むしゃむしゃと道草をくいだしたのです。

●ことわざや慣用句が全部本当になってしまう、ヘンテコなコトノハ町。土手に腰を下ろしたまま“根が生えた”レンちゃんは、“食べてすぐ寝て牛になった”人や、“おしゃべりに花を咲かせた”人達と一緒に、その場から動けなくなってしまいました。
国語の教科書でもおなじみの光村図書出版ですから、作中に登場することわざや慣用句の本来の意味も、巻末にちゃんと全部載っています。お話を読み終わった後で、コトノハ町の人達の様子と言葉の本来の意味を照らし合わせてみるのも面白いですね。

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