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3年生の今月の本


TN探偵社 なぞのなぞなぞ怪人 タイトル TN探偵社 なぞのなぞなぞ怪人
著者 斉藤 洋(作) 南 伸坊(絵)
出版社 日本標準
 

 こりゃあもう、アルバイトをするしかない・・・。ラジコン・ショップのショーウィンドーにへばりついて、健太郎は心の中でつぶやいた。アルバイトというのは、高校生や大学生が勉強のあいまに、コンビニエンス・ストアやレストランなどで働いて、お金をかせぐことだ。
 健太郎は、ひと月ほど前、ラジコン・ショップのショーウィンドーで、ラジコンのヨット「スーパークリーク号」を見つけた。ねだんは三万八千円。それからというもの、毎日家から二十分も歩いて、ショーウィンドーの中のスーパークリーク号を見に来ている。父さんや母さんにたのんだって、こんなに高いラジコンを買ってくれるわけがない。だから、小学生なのにアルバイトをするなんてことを考えついたのである。
 今日もスーパークリーク号をながめてうっとりした後、湖でスーパークリーク号を走らせているのを想像しながら家に向かっていた健太郎は、三階だてのおんぼろビルのドアに、ぐうぜんはり紙がしてあるのを見つけた。
<アルバイトぼしゅう。小学生でもできるしごと。東条探偵社>

●欲しいラジコンを手に入れるためにアルバイトをしようと思い付いた健太郎は、たまたま見つけた「東条探偵社」のアルバイト募集の貼り紙に飛び付きます。健太郎が読める漢字は、最初の「東」と最後の「社」だけ。何の事務所かわからないまま「ひがし・・・なんとか・・・しゃ」に飛び込むと、そこで待っていたのは一人のおじいさんでした。

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