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3年生の今月の本


トリコロールをさがして タイトル トリコロールをさがして
著者 戸森 しるこ(作) 結布(絵)
出版社 ポプラ社
 

 真(ま)姫(き)ちゃんは、二歳年上の、わたしの大、大、大好きな幼なじみだ。でも、小さなころからずっと考えていたことがある。それは、いつか真姫ちゃんが遠くに行ってしまうんじゃないかってこと。ずっと昔から、そんな気がしてたんだ。
 最近、真姫ちゃんはわたしを子どもあつかいする。真姫ちゃんは六年生で、わたしは四年生。わたしは子どもなんだから、子どもあつかいされて当然だけど、真姫ちゃんだってまだ子どもなんだから、子どもから子どもあつかいされるっていうのはイヤだ。真姫ちゃんは、五年生になったくらいから、こんなふうになった。真姫ちゃんが今のわたしと同じ四年生のころまでは、そんなことなかった気がするんだけどな。
 同じ学年のお友達といっしょにいるときは、とくにわたしにやさしくしてくれない。子どもっぽいわたしといっしょにいるのが、はずかしいのかもしれない。わたしが真姫ちゃんにつきまとうと、真姫ちゃんはすごくうっとおしそうにする。だからわたしは、つい真姫ちゃんにつきまといたくなる。だって、さみしいんだもん。

●真青(まお)は、二つ年上の真(ま)姫(き)のことが大好きで、幼い頃からいつも後ろを追いかけています。でも最近の真姫は、真青に冷たい態度で接するようになり、いじわるもするようになりました。大好きでいつも一緒にいたいだけなのに……なんでダメなの?真青は、真姫の気持ちが理解できずに、どうしたらいいのかわからなくなってしまいました。
 思春期に差し掛かった女の子の複雑な心情を描いたお話です。お姉ちゃんや年上の幼なじみのいるお子さんには、共感できる部分が多いかもしれませんね。

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