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3年生の今月の本


しゅくだい さかあがり タイトル しゅくだい さかあがり
著者 福田 岩緒(作・絵)
出版社 PHP研究所
 

「さかあがりのできない子は、夏休みのしゅくだいにする」
 一がっきのおわりに、たんにんの坂野(さかの)先生(せんせい)が言った。クラスでさかあがりができていないのは、男子が3人で、女子が7人だった。その3人の男子の中には、ぼくも入っている。「夏休みは、さかあがりのれんしゅうをしなくちゃ……」その時は、そう決心したんだ。
 それなのに、夏休みに入ったとたん、ぼくはさかあがりのことをすっかりわすれてしまった。ずっと楽しみにしていた夏休み。虫とりや、プールあそびにサッカー、家ぞくでおじいちゃんのいるいなかへも行って、思いっきりあそんだ。こうして楽しい夏休みは、あっという間にすぎていった。
 夏休みもおわりが近づいてきたころ、さとしやのぼるたちと、プールへおよぎに行った帰りのことだった。「ゆうた、さかあがりはだいじょうぶなの?」よこにいたさとしから、いきなり言われて、ハッと思いだした。夏休みは、あと1しゅうかんしかのこっていない。
 次の日から、ぼくはひっしでさかあがりのれんしゅうをはじめた。れんしゅうをはじめて、今日で4日目、まださかあがりは一どもできていない。あと3日で夏休みはおわってしまうのに……。

●さかあがりが苦手な子どもは少なくありません。コツさえつかめば何度でもできるのに、初めて成功するまでのハードルが高いというのは、鉄棒に限らず、勉強や習い事など他のことでも言えること。最初の高いハードルを越えようと頑張り続ける主人公のゆうたに、自らの姿を重ねる子も多いのではないでしょうか。

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