トップページ > 読書案内 >  3年生の今月の本 > 3年生におすすめの本
 > おふろのなかからモンスター

3年生の今月の本


おふろのなかからモンスター タイトル おふろのなかからモンスター
著者 ディック・キング=スミス
出版社 講談社
 

 それを見つけたのはカースティだった。スコットランドの西海岸を大嵐がおそったよく朝、カースティと弟のアンガス、そしておじいさんのガミーとおかあさんの4人は、浜におりて、海岸の宝さがしをしていた。カースティは胸がどきどきしていた。浜にどんなものがうちあげられているんだろう。
「ねえ、見てえ!早くう!」
 カースティは声をはりあげた。
「なにが、あったのぉ?」
 おかあさんが大声でよびかえした。
「わかんなぁーい。すっごぉく大きい!」
 カースティはかがんで、そのへんなものをかかえあげた。すごくおもい。
「えーっ、それ、うちにもってかえるの?」
 アンガスがきいた。
「そのつもりよ。」

  おかあさんとガミーにはないしょだ。子どもたちはふたりで協力して、おふろばへはこび、湯ぶねにいれておいた。よく日朝いちばんに、カースティは音をたてないようにおふろ場にむかった。ドアノブに手をかけたとき、なにかきこえたような気がした。ピシャッと水をはねる音。小さな魚が小川ではねたときみたいな音だ。カースティは、おふろ場のドアをあけた。

Page Top