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3年生の今月の本


じてんしゃにのりたい! タイトル じてんしゃにのりたい!
著者 グレギー・ドゥ・マイヤー
出版社 くもん出版
 

 ベスは、おばあさんにたのまれてパン屋さんへおつかいです。
「もうすぐ、お店がしまるよ。いそいでおくれ!」
  ベスは「くるま」をだしました。ベスの「くるま」はさんりんしゃ。ベスはそのさんりんしゃを、「キーコ」とよんでいました。とっても古くて、いつもキコキコいうからです。おばあちゃんのおばあちゃんも、キーコにのっていました。そのあと、おばあちゃんや、おかあさんも、キーコにのりました。

 ベスは、そんなキーコにのって、パン屋へむかいます。ベスは、ものすごいはやさで、ペダルをこぎます。前のしゃりんがキーキーきしみ、ベスのからだがガクガクとゆれます。ベスは、あらしのようにすすんでいきます。でも、なかなかパン屋さんにつきません。

 「やあベス」
 となりの家の男の子、ベニーです。ベニーは、大きなしゃりんがふたつついた、ほんもののじてんしゃにのっています。ベニーは、ながい足でゆっくりペダルをこいでいます。なのに、ベスよりずっとはやいんです。ベニーはベスをおいこし、こんなうたを、うたっています。
「ヘイ、かわいこちゃん、さんりんしゃで、おでかけかい……」
「おたんこなす!」
 ベスは大声をだしました。でも、いきがくるしくてそれしかいえません。そうして、やっとパン屋さんにつきました。

 ドアにかみがはってあります。
「12時から13時まで おひるやすみ」
「ばかばか!」
 ベスは、さけびました。そして、ものすごく、はらがたってきました。
「キーコのばか。みんな、おまえのせいよ! じてんしゃなら、まにあったのに!」
 ベスは、じてんしゃやのブルースさんのところへキコキコとむかいます。

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