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3年生の今月の本


ちびねこグルのぼうけん タイトル ちびねこグルのぼうけん
著者 アン・ピートリー
出版社 福音館書店
 

 グルは、ころころふとった子ねこでした。毛なみは灰色で、しっぽはとてもみじかく、のどをならすと、グルルル、グルルルと、とても大きな音がしました。
 グルは、赤い大きな納屋で、母さんと、三びきの兄さん、それに二ひきの姉さんたちといっしょにくらしていました。

 ある朝のことです。母さんは、グルの体をすみからすみまで、きれいになめまわしながら、グルはこんど、新しいうちにもらわれていくことになったのよ、といいました。
「話をするあいてはいないだろうけど、きっとジェームズさんのうちが好きになりますよ」
 母さんはいいました。
「どうして話をするあいてがいないの?」
 グルはおどろいてききかえしました。
「おまえは人間の話がわかるでしょうけど、人間にはおまえのいうことがわからないのよ」

 ジェームズおじさんがグルをむかえにきたとき、外はもう、すっかり暗くなっていました。車の中で、グルはそっとのどをならしてみました。なかよくしたいとおもっていることをつたえたかったのです。おじさんは、返事をしてくれませんでした。

「だれか、話をするあいてがほしいなあ」
 グルは、新しい家でうまくやっていくことができるのでしょうか?

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