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タイトル | ぼくの・トモダチのつくりかた | |
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著者 | さとう まきこ | |
出版社 | ポプラ社 | |
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転校して、一週間がたった。長い一週間だった。だれもぼくに話しかけてくれないし、昼休みのサッカーやドッジボールにもさそってくれない。しかたがないから、昼休みは、毎日図書館で本を読んでいた。ともだちなんて、これからも一人もできそうになかった。ぼくは、こんなやつじゃなかったのに……。 「ちぇっ」 それからというもの、毎朝学校へむかうとちゅう、ぼくはあのよごれた犬に、心の中で「おはよう」といった。でも、そばにはいかなかった。なぜって、あの犬のいる家は通学路にあるので、朝はおおぜいの生徒が通る。そんなところで一人でしゃがんで犬をかまっていたら、ともだちのいないさみしいやつって思われるだろう。ぼくにはだいたい想像はついた。でも下校時は、朝とちがってそんなに人がいないから、犬のそばにいってちょっとかまってやる。ぼくはときどき、しゃがんで犬に話しかけるようになった。すると、その犬と心の中で会話できるようになってきたんだ。 |