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タイトル | おいでおいでの木においで | |
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著者 | 石井 睦美 | |
出版社 | 教育画劇 | |
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ぼくんちには、二階のぼくの部屋にむかって、おいでおいでをしているみたいに枝をのばしている、けやきの木が一本ある。ぼくとおにいちゃんは、この木を「おいでおいでの木」と呼んで、おかあさんにないしょでよく登った。地面からでなく、もちろん、この窓から。この部屋も、それからこの木も、はじめはおにいちゃんのものだった。 「おいでおいでの木」という名まえをつけたのもおにいちゃんだ。ぼくがまだ小さくて、木登りなんてぜんぜんできないころ、おにいちゃんは、窓からするりと枝につたっていって、はっぱの影にもぐりこんでしまう。それから、 そう言った声だけのおにいちゃんはなんだかすごくかっこよくて、ぼくは、ぼくも早くおいでおいでの木に登れるようになって、そんなことを言ってみたいと思った。 ●6年生のお兄ちゃんの成長が、3年生の弟の視点で描かれています。おいでおいでの木との関わり方を通して兄の変化を感じ、自分のことも真剣に考えるようになっていく弟の気持ちを、お子さんと一緒に考えてみるとよいのではないでしょうか。 |