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3年生の今月の本


ゲトリンゲルさんの空色のひこうき タイトル ゲトリンゲルさんの空色のひこうき
著者 松井 スーザン
出版社 あすなろ書房
 

 手風琴のおじさんが村にやってきた日、子どもたちはみんな広場に、おじさんの歌を聞きにあつまってきました。
 でも、ピロだけはいきません。ピロはたったひとりで、はらっぱのまんなかにねっころがって、空をみていました。ピロだって、おじさんの歌をききたかったのです……。でも、みんなのいるところにいったら、きっとまた、からかわれるでしょう。

 手風琴の歌が、かすかにきこえてきます。そのときです。とおくの山のむこうから、小さな空色のひこうきがあらわれて、みどりの森をこえて、はらっぱの上へとんできました。
 空色のひこうきには、ひとりのおじさんがのっていました。ひこうきに気付いた人は、ほとんどいませんでした。でもピロだけは、べつでした。小さな空色のひこうきが、音もなくはらっぱの上にとんできたとき、ピロは、
「あっ!」
といって、目も、口も、まんまるくしました。

●音もなくあらわれた空色のひこうき。不思議なおじさんは、悲しい気分でいたピロをのせて素敵な空の散歩へと連れて行ってくれます。言葉も絵もとても美しい一冊です。

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