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3年生の今月の本


2年2組はいく先生 松井ばしょうくん タイトル 2年2組はいく先生 松井ばしょうくん
著者 那須 正幹
出版社 ポプラ社
 

 まついばしょうくん、すみれ台小学校二年二組、かぞくは、おとうさんとおかあさんの三人。しゅみは、はいくをつくること。ばしょうくんが、はいくを作るようになったのは、おとうさんのえいきょうだ。おとうさんは、はいくが大すきで、じぶんの子どもにも“ばしょう”とつけたくらいだ。

  ばしょうくんが小学校にあがったころ、おとうさんがはいくをおしえてくれた。

「はいくというのは、五、七、五ということばのかずからできている。たとえばな、『なのはなや 月はひがしに 日はにしに』どうだ、おもしろいだろう。これがはいくだ。」

「しってるよ。ほいくえんでならったもの。とび出すな くるまはきゅうに とまれない」
「それは、はいくじゃないよ。はいくというのはな、春夏秋冬、そのきせつのことばをよみこまなくちゃあいけないんだ。」

  はいくというのも、けっこうめんどくさいものらしい。
「ふうん、それじゃあ……」
ばしょうくんは、すこし考えてからいった。
「ぴょんぴょんと かえるとび出す 田んぼみち」
 おとうさんが目をまるくした。
「うまい!うまいよ、ばしょう!」
 大ごえでさけびながら、まあたらしい手ちょうをくれた。それからというもの、ばしょうくんは、いつも手ちょうをポケットにいれて、はいくができるとすぐに書くことにした。はいくを作ろうと思ってまわりをながめると、いろんなものがはいくになることがわかった……。

●ゲームはにがてだけど、松井ばしょうくんは、はいく名人。日常のなにげない情景をサラサラと俳句にしていくばしょうくんを見ていると、俳句をつくるのも、楽しそう。ちょっと作ってみようかなという気持ちにさせられます。見わたせば、いろんなものが俳句になりそうです。春の風、雲、花、生き物、友だち、かぞく……。日々の生活の中から、ふだん見落としていた意外なものも発見できるかもしれません。

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