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4年生の今月の本


ふしぎなテレビのいじわる作戦 タイトル ふしぎなテレビのいじわる作戦
著者 ニコラ・ド・イルシング
出版社 文研出版
 

 ジャンヌの家には、昼間はだれもいません。お父さんもお母さんも外ではたらいていて、夜にならなければ帰ってこないのです。でも、おやつを食べながら、のんびりと大好)きなテレビ番組(ばんぐ、い)を見てさえいれば、ジャンヌは少しもさびしくもなければ、たいくつもしませんでした。これが、ジャンヌのお気に入りの、毎日のきまりだったのです。

 ところが、その日は全部のテレビ局(きょく)がお休みだったので、いつものようにジャンヌがテレビのスイッチをおしても、うつっているのはどこかの景色(けしき)で、ちっとも動いていません。(つまんないなぁ。どこのチャンネルも、なんにもやってないなんて……。)ジャンヌは腹立(はらだ)ちまぎれに、全部のスイッチをいっぺんに、両手(りょうて)を広げておさえつけました。すると、どうでしょう! ふしぎなことに、今まで一度も見たこともないようなものが、画面にあらわれたのです。

 よく見ると、それは人間の口でした。テレビの画面いっぱいに広がった、とてつもなく大きな口は、明るい調子でよびかけました。
「こんにちは! こちら『どこにもない局』の『ふしぎチャンネル』でーす!」
 ジャンヌはおもしろくなって「こんにちは! こちら、ジャンヌでーす!」
とテレビに言いかえしましたが、すぐにまじめな顔つきになりました。なぜなら、テレビのなかの口がちゃんと返事をしたからです。

「この『ふしぎチャンネル』は、テレビを見ている人に直接話しかけたり、いっしょに遊んだりすることのできる、たった一つのチャンネルなんです。」
とテレビの中の口は説明しました。そして、これから出すクイズに答えられたら、どんな願(ねが)いごともかなえる、と言うのですが……。

【 どうもあやしい、この「ふしぎチャンネル」。予感はあたって、クイズに答えられなかったジャンヌは、ひどい目にあうことになります。ハラハラドキドキ、ちょっぴりこわいお話です。】

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