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4年生の今月の本


ネコのアリストテレス タイトル ネコのアリストテレス
著者 ディック・キング・スミス
出版社 評論社
 

 子ネコのアリストテレスは、ネコには九つの命があるということを知りませんでした。もちろん、おかあさんはそのことを知っていました。でも、おかあさんはこう考えたのです。
「この子には、おしえないことにしよう。それでなくても、この子はむこうみずで、きょうだいじゅうでいちばん、こわいもの知らずだから。じぶんに命が九つあるとわかれば、どんなにあぶないことでもやりかねないわ」

 そういうわけで、アリストテレスが、あるおばあさんにもらわれることになったときにも、おかあさんは、ただひとこと、「さよなら」としか言いませんでした。

 さて、アリストテレスをもらっていったこのおばあさん、実は魔女だったのです。大昔から、魔女といえば黒ネコと決まっているはずなのですが、アリストテレスは頭のてっぺんからつまさきまで真っ白の、かんぺきな白ネコです。

「ほんとなら、黒ネコを飼(か)うところなのさ。だけど、たまには白いのも、気分が変わっていいだろう」
  おばあさんは、アリストテレスに、自分の仕事を手伝う“魔女ネコ”になることを期待(きたい)しているようですが、はたして、アリストテレスはおばあさんののぞみどおり、りっぱな“魔女ネコ”になれるのでしょうか……。

【 好奇心がありすぎて、いつも危険ととなりあわせのアリストテレスに、魔女のおばあさんは気が気ではありません。ふつうならとっくに“魔女ネコ”失格とされてしまいそうなところですが、おばあさんはアリストテレスのことをきらうどころか、ますます大切にかわいがってくれるのです。その関係は、まるで愛情たっぷりにわが子を見守るおかあさんといたずら好きの子どものよう。
 たくさんの動物たちと一緒に暮らしている、作者ならではの経験が生かされた楽しいお話です。】

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