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> のんきな父さん
タイトル | のんきな父さん | |
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著者 | 丘 修三 | |
出版社 | 小峰書店 | |
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みんなが持っている携帯電話を買ってもらえなくて、ぼくは家出をした。 だけど、友だちの家に夜までいることはできないし、友だちと作った小屋『ひみつの家』だって、夜はこわいし、カの大群におそわれて、じっとすわっていることもできなかった。 もう、行くところがなくなったぼくは家にむかったが、このまま帰るのはくやしかった。もっとお母さんをこまらせてやりたいとおもった。それで、家の納屋の中のダンボール箱にかくれた。 かくれていると、じいちゃんが携帯電話をぼくに買ってやってくれないかと言っている声が聞こえた。だけど、お母さんたちは、お兄ちゃんたちの受験でお金がかかることや、おばあちゃんの病気にお金がかかると言って反対した。 ぼくは出るに出られなくなった。 ぼくはこのまま箱の中で一晩すごさなければならなさそうだったが、おじいちゃんがやってきて……。(「箱の中」) 【 「人生のバトンをきみたちに渡して去っていくのだ。」という巻頭詩に象徴されるよう、いろいろな形でのお年寄りと小学生のふれあいが描かれた短編が五つ入った本です。】 |