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4年生の今月の本


点子ちゃん タイトル 点子ちゃん
著者 野田 道子
出版社 毎日新聞社
 

 朝、マウスが教室にかけこんできた。マウスというのは根津(ねづ)君のあだなだ。

「大ニュース! 大ニュースや!」

 マウスの大ニュースは聞きあきたし、どうせたいしたことじゃないと、みんなはあいてにしなかった。

 ところが、それは本当に大ニュースだった。とびきりかわいい「天使のような」転校生がくるというのだ。

 みんながマウスの話を聞こうと集まりはじめた時、廊下に聞きなれた担任のゲリの足音がした。

 みんなは、にわかにきんちょうして自分の席にもどった。

 ドアがいきおいよく開いた。先生は、にこにこして、後ろの少女を教室の中にまねきいれた。

「お入り。ここがきょうからきみのクラス、四年一組だ」

 妖精のようにきれいなその子は、目をつぶって教室に入ってきた。ぼくは最初ふざけているのかと思っていたが、なんとその子は目の見えない子だったのだ。

【 点字とは目の不自由な人のための文字のことです。この本の中には点字の一覧表がついていますので、この本のいろんなところに出てくる点字を読んでみましょう。目が見えなくても積極的な点子ちゃんの感性のするどさと行動に、はっとさせられる物語です。】

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