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4年生の今月の本


きょうりゅう大好き タイトル きょうりゅう大好き
著者 アンジェラ・マカリスター
出版社 徳間書店
 

 ディニーは、きょうりゅうが大好きな8さいの女の子です。ある朝、パパ、ママ、ディニーの3人がリビングに集まりました。夏休みの旅行の計画を立てるのです。ところが、みんなの行きたい所は、てんでばらばら。パパはランドロットぬまでキャンプ。

「ミヤマハンテンソウのなかまでポツポツの少ないのを見つけたい」
と、意気ごんでいます。パパは、花の種などを売る店をしていて、だれも知らない草を見つけるのがゆめなのです。ママは、コスタブラーバの海岸。ママは馬が大好きで、そこではポニーに乗って山まで行けるからです。パパとママは言い合いを始めました。もう二週間も話しているのに、2人はディニーにおかまいなし。

 しかし、今朝は思ってもみなかったことが起こりました。
「こうなったら、ディニーに決めてもらうしかないな」
と、パパが言ったのです。
「えっ、本当?もちろん、きょうりゅうよ!」

  ディニーは大声をあげ、一つのパンフレットを持って来ました。それには、「きょうりゅうに会いに行こう。世界で一番大きな生き物とすごす、君だけのぼうけん旅行!」と書いてあります。このパンフレットはディニーのよく行く化石店のファスルさんからもらったものでした。パパとママは、しばらく悩んでいましたが、ディニーの熱意に押され、とうとう行くことに決めました。

 ついに出発の朝がきました。ファスルさんは、3人を<時間旅行の部屋>に案内しました。ファスルさんが、カーテンを引くと後ろから大きな木箱があらわれました。

「帰ってくるのは次の土曜日です。今と同じ時間に、着いた場所にいて下さい。そうしたら、私がこちらへ戻して差し上げます」

  三人が木箱に入ると、冷たい風がさっとふき、いつのまにか三人はどうくつの中に立っていました。さあ、きょうりゅうの国での生活の始まりです。ディニーはさっそく、二頭のディプロドクスととても仲良しになりました。たくさんのきょうりゅうを間近に見れて、ディニーはゆめのようでした。パパもママも最初はあんなにいやがっていたのに、今ではこの国がとても気に入っています。旅行も終わりに近づいてきたある日、パパは、言いにくそうに話し始めました。

「なぁ……ディニー。おまえは月曜には学校が始まるから帰らなくちゃいかん。が、パパとママは…もう一週間いようと思うんだ」
「何よそれ!ずるーい!ぜーったいゆるせない!」

 ここで大人しく引き下がるディニーではありません。ディニーはこっそりある計画を立てました。さて、その計画とは…?

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