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4年生の今月の本


赤いカブトムシ タイトル 赤いカブトムシ
著者 那須 正幹
出版社 日本標準
 

 茂(しげる)のお兄ちゃんは、昆虫採集(こんちゅうさいしゅう)にかけてはちょっとした専門家(せんもんか)だ。チョウだけで五百種類(しゅるい)以上の標本(ひょうほん)をつくっているお兄ちゃんは、高校の生物部でもみんなから一目(いちもく)おかれている。虫とりをはじめてまだまもない茂は、なんとかしてお兄ちゃんにおいつきたいと思っていた。

  そんなある日のこと、公園の古いくぬぎの木で、茂は全身があざやかな赤い色をしたカブトムシを見つける。
(もしかしたら、新種(しんしゅ)かもしれない。)

  茂がもって帰ったカブトムシを見たときのお兄ちゃんのおどろいたようすといったらなかった。赤いカブトムシのことはすぐに知れわたり、新聞記者がインタビューをしに学校にまでやってきた。茂はいまやちょっとした有名人だ。

  ところが、調査(ちょうさ)をしていた大学の先生から、新種とみとめられるためには、同じ色をしたカブトムシが少なくとももう一匹は必要(ひつよう)だと言われてしまう。あきらめきれない茂は、とんでもないことを思いつくのだが……。

【 残酷(ざんこく)、自然破壊(しぜんはかい)といったイメージを持つ人も多い昆虫採集ですが、専門家によるとそれは大きな誤解(ごかい)だそうです。採集によって虫の生きている環境を知ることは、虫たちのくらしを守るために必要なことですし、数の上でも、人が虫取り網を使うくらいでは何の影響も受けないのだとか。本では、昆虫採集の方法がイラストでわかりやすく説明されています。虫に興味のある人は、積極的に挑戦してみてください。】

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