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> わんぱくたちの三日天下
タイトル | わんぱくたちの三日天下 | |
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著者 | C.B.ミハルコフ | |
出版社 | 旺文社 | |
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ただいま夜中の十二時。とある町の大きな広場に、町中の大人たちがせいぞろいしていました。広場では、町いちばんの子だくさんで、ステッキみたいに細いお医者さんがみんなにむかって演説(えんぜつ)しています。どうもこのお医者さん、こうふんのあまりひっきりなしにハンカチで涙をふいているようです。 「もう、がまんなりません! われわれにできることはただひとつ、この町をあけわたすのです。いっさい手だしをしないのです。すき勝手(かって)なことをやらせてみましょう! どんなことになるか、見てやりましょう……。ごせいちょう、ありがとうございました。」 いったい何のさわぎでしょうか? どうやら、わがままほうだいの子どもたちにあきれはてた大人たちが、彼らをおいて町を出て行くことに決めたらしいのです。 さて、朝になり目をさました子どもたちは大さわぎ! 学校では、イスも机も魚の入った水そうも、ありとあらゆるものがひっくり返され、子どもたちが怪獣(かいじゅう)のようにあばれまわっています。ケーキ屋さんでは、前代未聞(ぜんだいみもん)の大宴会(えんかい)がおこなわれ、おかしを食べあきた子どもたちによる、アイスクリームの投げっこが始まったところでした。 いったいこの町には、大人は一人もいなくなってしまったのでしょうか? いいえ、たった一人だけ大人が残っていたのです。それは、サーカスの一座の一人、セロファンさんでした。何も知らずに上きげんで町へと出かけたセロファンさんでしたが……。 【 離ればなれになってみて初めてお互いの気持ちに気づくときもあります。はたして大人は子どものところへ帰ってくるのでしょうか? 子どもは大人に帰ってきてほしいと思うようになるのでしょうか? それぞれの立場に立って読むと面白い発見があるお話です。】 |