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タイトル | こちらゆかいな窓(まど)ふき会社 | |
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著者 | ロアルド・ダール | |
出版社 | 評論社 | |
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ぼくの家の近くに、ひどくへんてこでおんぼろの木造(もくぞう)の空き家が一軒(いっけん)、ぽつんと道路(どうろ)ぞいに立っている。前には一階がお菓子屋(かしや)さんだったらしい。そのショーウィンドーには、白いペンキで〈売れ出し中〉(売り出し中のまちがい)と書いてある。 ところが、ある朝、その字が消されて、かわりに〈売約済(ばいやくず)み〉となっていたんだ。その店を買ったのがぼくだったら、もういちどすっごくすてきなお菓子屋さんにしてみせたのに、とひどくくやしい思いになった。 それから、ぼくはまた、その建物に行ってみた。道の反対側から、ながめていると、大きなふろおけが三階の窓から飛び出し、道のまん中に落ちて、すさまじい音をひびかせてくだけちった。そのあとも、白い便器(べんき)や流し、空っぽの鳥かごなんかがつぎからつぎへと落ちてきた。ぼくは窓の真下へ行って、大声で「だれかいるの?」と言ったけど、返事はなかった。 つぎの朝、こんどはどんなすごいことが起(お)こるのかと思ってやってくると、まっさきに新しいドアに気がついた。ぼろぼろのきたない茶色のドアが、ピカピカの赤いドアにかわっていた。しかも、高さが前のドアの倍(ばい)もある。ショーウィンドーには〈売約済み〉が消(け)されて、ぜんぜんちがうことが書いてあった。
と、開いた窓から、頭がひとつ出てきたんだ。 【 窓からでてきた頭の正体は? なぞの「はしご不用窓ふき会社」。はしごなしで、どうやって高いところの窓をふくのでしょうか? すべてのなぞは、この本を読めばわかります!】 |