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> ラビーニアとおかしな魔法のお話
タイトル | ラビーニアとおかしな魔法のお話 | |
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著者 | ビアンカ・ピッツォルノ | |
出版社 | 小峰書店 | |
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ラビーニアは貧しいマッチ売りの女の子。今日はクリスマスイブだというのに、だれもラビーニアの売っているマッチを買ってくれる人はいません。それどころかラビーニアにひどいことばをぶつける人さえいました。 それでも、ラビーニアはこの三日間というもの、なにも口にしていなかったので、マッチを売ってかせいだお金でビスケットを買うために、マッチを売ることをやめるわけにはいきませんでした。 夜になると、商店街や大聖堂広場にいた買い物客はみな帰ってしまいました。マッチはけっきょく一つも売れませんでした。ラビーニアには帰る家もなかったので、しんしんと降る雪で体がこごえないようにショーウィンドウのかたすみに身をよせ、頭をかべにもたせかけて、そのままねむってしまいました。 夜もふけてきたころ、ラビーニアは車の急ブレーキの音で目がさめました。 ラビーニアが目をあけると、こんな寒い夜にはおよそ似つかわしくない、すけすけの青い布地でできた服を着た、頭にクリスマスツリーのようなかざりのついたおかしなぼうしをかぶった女の人がタクシーから降りてきました。 その女の人はまっすぐにラビーニアの方へむかってくると、自分は妖精だと名のり、ラビーニアに小さな指輪をくれました。その指輪は金でできているわけでも、宝石がついているわけでもありませんでしたが、ラビーニアはきっとすごい力をもった魔法の指輪だと思い、期待にむねをふくらませてききました。 「ねえ、なんの役に立つの?」 そして、本当にその指輪は、ラビーニアの思い通りにものをウンチにかえる力をもっていたのです。 【 ものをウンチにかえることができる指輪だなんて、なんて下品なんでしょう! と思われるでしょうが、ラビーニアはこの指輪の力を無駄には使いませんでした。どんな使い方をするのかは、読んでからのお楽しみです。】 |