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> ハナと寺子屋のなかまたち
タイトル | ハナと寺子屋のなかまたち | |
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著者 | 森山 京 | |
出版社 | 理論社 | |
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村の子どもたちがある日、名主さまの家によばれました。 名主さまが、これから毎日家で読み書きを教えてくれるというのです。 名主さまの孫のハナも村のこどもたちといっしょに学ぶことになりました。 名主さまは、勉強をはじめる前に、みんなを門の外へあつめました。 門には「三八塾」と書かれた長い木の板がかけられていました。塾とは、みんなが読み書きを学ぶところだと名主さまは説明してくれました。 それから名主さまはみんなを連れて、裏庭にやってきました。そこには、ももの木とくりの木とかきの木がありました。名主さまは、ももやくりは芽が出てから三年で実をつけるけれど、かきが実をつけるには八年かかるというお話をしてくれました。 「お前たちの中にも、ももくりもおれば、かきもいるだろう。どちらでもよいから、みんな、うまい実に育っておくれ」 名主さまがみんなの顔を一人一人見ながらいいました。 塾では、名主さまのことをお師匠さまと呼ぶことになりました。孫のハナも、とくべつではありません。塾では、おじいさまではなく、お師匠さまと呼ばなければなりません。 お師匠さまはさっそくみんなに、ふでやすずりやすみなどの道具の使いかたを教えてくれました。そして、一人一人の名まえの書き方を教えてくれました。 【 生まれつき体が弱くて、これまであまり遠くに出たことのなかったハナ。寺子屋の子どもたちといっしょに学んでいくうちに、みんなが家の手伝いをしながらけんめいに勉強していることを知り、みんなへの伝言のお使いを一人でかってでたりと、たくましく成長していきます。】 |