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4年生の今月の本


カエルのゴホム タイトル カエルのゴホム
著者 今村 葦子
出版社 ほるぷ出版
 

 ゴホムはまったく、なまいきなカエルでした。ゴホムがまだ小さかったころ、ゴホムの父さん母さんが、英語教室にかよわせたのが失敗でした。ゴホムはいやがって泣いたのに、もどってきたときには、もう大いばりで、
「ぼくはもうカエルじゃないからね」
といったのでした。
「じゃ、おまえはなんだい?」
 父さんが聞くと、
「ぼく、ゴホム!」
といいました。

「<帰る>ことを英語では、<ゴー・ホーム>といいます。ではみなさん、気をつけてかえりましょう」
と先生がいったのを、ゴホムはまちがえて<カエル>は<ゴホム>だとおぼえたのです。

 母さんは、
「おまえは、まだわたしのかわいいオタマジャクシじゃないか」
といいました。すると、ゴホムは、
「ちがうよ」
といいました。
「じゃ、なんだい?」
 父さんが聞くと、ゴホムは、
「ぼく?ぼくはオタマジャック」
といいました。それっきり、ゴホムは、英語教室には通わせてもらえなくなりました。ゴホムが、なまいきなことをいうようになったはじまりは、このときでした。

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