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アリーテ姫の冒険|4年生|小学生のための読書案内|家庭学習研究社

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4年生の今月の本


アリーテ姫の冒険 タイトル アリーテ姫の冒険
著者 ダイアナ・コールス
出版社 学陽書房
 

 アリーテ姫はお姫さま。でもただのお姫さまではありません。アリーテ姫はとても賢いお姫様だったのです。

  王様は、姫をかわいらしく、おとなしく育てようとしました。話を聞いたときには、
「なんて興味(きょうみ)深いお話なんでしょう。もっとおきかせくださいませ」
と答えなさい、と姫の家庭教師は言いました。けれど、姫はいつでも
「私はこう思います」
とか、
「私の考えでは……」
といってしまうのです。

  そんな調子ですからせっかく求婚相手が来ても、姫に腹を立てたり恐れをなしたりしてみんな逃げていってしまいます。そんなある日、お城に新しい花むこ候補(こうほ)がやって来ました。

 じつはこの男、ボックスという名の悪い魔法使いでした。ボックスは、言いつけたみっつの仕事を姫がみごとやってのけることができたら結婚する、と王様にもちかけます。ただし、もし失敗したときは姫の首を切り落とすと言うではありませんか。そんな約束はできないと断った(ことわった)王様ですが、ボックスに箱いっぱいの宝石を差し出されたとたん、その話を承知してしまいました。

 とつぜんのことに、困りはてた姫をはげましてくれたのは、仲の良いワイゼルばあさんでした。おばあさんは、“三つだけならなんでも願いをかなえてくれる金の指輪”を姫にわたして、こう言いました。
「アリーテ姫、自分がかしこい娘だということを忘れないでね。だいじょうぶ、心配しすぎることはないわ」

 ボックスのお城に連れてこられたアリーテ姫は、ねずみがたくさんいる、暗いじめじめした地下室に閉じこめられてしまいます。 
「それはすごい、ご主人さま。王女なんていうのは、ねずみの声をきいただけでふるえあがるものですよ。きっとひと晩で髪の毛がまっ白になるほど、おそろしい思いをすることでしょう、ワッハッハ」
  ボックスと召使いのグロベルは満足そうに高笑いをするのでしたが……?

【 アリーテ姫は、ただ泣きながら王子様の助けを待つようなお姫様ではありません。鎧(よろい)や剣の力もかりず、相手を傷つけることもなく、勇気とかしこさで次々と問題をのりきっていく姿がとてもかっこいいですよ。どんな時にも楽しむことを忘れないアリーテ姫にきっと勇気づけられるはず。女の子におすすめの本です。】

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