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4年生の今月の本


ロシアの昔話〈愛蔵版〉 タイトル ロシアの昔話〈愛蔵版〉
著者 内田 莉莎子
出版社 福音館書店
 

 ロシアで語りつがれてきたたくさんの昔話。今回はその一つ、『どこかしらんが、そこへ行け、なにかしらんが、それをもってこい!』をご紹介します。

ある国にひとりの王様がいました。その王様につかえていたアンドレイという狩人(かりうど)が、あるとき森で一羽のキジバトを見つけます。キジはアンドレイに言いました。
「わたしを殺さないで」 
「生きたまま家につれてかえって、窓べにおいてくださいな。わたしが眠りそうになったら、右手でおもいきりわたしをたたいてごらんなさい。あなたはとてもしあわせになるでしょう。」

 アンドレイが言われたとおりキジをたたくと、キジはマリアという名のお姫さまになりました。アンドレイとマリア姫は二人でなかよくくらしていましたが、姫を見た王様までが、姫のことを好きになってしまったからさあ大変。

  なんとかしてジャマ者のアンドレイを追いはらいたい王様は、アンドレイにむりなことばかり言いつけます。
「あの世へ行って、わしの亡き(なき)父上がいかがお暮らしか、見てきてほしい。」

  またある時は、
「地の果て(はて)の国へ行き、子守歌ねこを手にいれてほしい。」 

「子守歌ねこ」とは、やってくる人をねむらせては食べてしまう、とってもこわい猫のことです。なにしろ鉄のぼうしをたたきわることができるくらい強いのです。

  おちこむアンドレイに力をかしたのはマリア姫でした。姫のおかげでアンドレイはいつもぶじにもどって来ます。いつまでたってもジャマ者を追いはらえない王様が、さいごに考えついたのは……?

【 ロシアの昔話ときいてもピンとくる人は少ないかもしれませんが、お話の世界では意外となじみぶかいのがロシアです。たとえば、みなさんは「おおきなかぶ」というお話を知っていますか?あのお話も、じつはロシアの民話なんです。「うんとこしょ どっこいしょ」……大きな声でよんだおぼえのある人も多いかもしれませんね。
 この本には「おおきなかぶ」をはじめとしたロシアの昔話が33編入っています。昔話ならではの生き生きとしたことば使いがみりょく的です。ぜひ、声に出してよんでみてください。】

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