トップページ > 読書案内 >  4年生の今月の本 > 4年生におすすめの本
 > 星空はタイムマシン

4年生の今月の本


星空はタイムマシン タイトル 星空はタイムマシン
著者 松田 卓也
出版社 福音館書店
 

「光年(こうねん)」って言葉を聞いたことがあるかい? 光年というのは、天文学でつかう長さ(きょり)の単位で、光が1年間かかって走るきょりのことだ。光はこの世界でいちばん速く走る。1秒間に30万キロメートルも進むんだよ。1年ならどれだけ進むかな。えーっと、1年は365日で、1日は24時間で、1時間は60分で、1分は60秒だから、これをみんなかける。30万キロメートルにそれをかけると……答えはなになに、946080000万キロメートルだって。1光年って、そんなに遠いんだ。

 どうしてこんな単位がつくられたのかというと、夜空に見える星はみんな、それぐらい遠くにはなれているからなんだ。たとえば、1987年に「大マゼラン雲」っていう超新星が大ばくはつを起こして、そのつよい光が地球からもよく見えたんだけど、大マゼラン雲っていう星のあつまりは、なんと地球から16万光年もはなれているんだよ。1光年は光が1年間かかって進むきょりだから、1光年はなれたところにあるものをいま見たら、その光は1年前に出発して、いまこちらにとどいたばかり、ということになる(わかるかな?)。だから、16万光年はなれたマゼラン雲のばくはつが、1987年に地球にとどいたということは、そのばくはつの光がマゼラン雲をしゅっぱつしたのは、なんと16万年もまえのことなのだ。いまごろは、どんなになっていることやら。

 遠くを見るということは、じつはむかしのことを見ていることなんだ。むかしが見えるなんて、タイムマシンみたいだね。きみが生まれたときの光もあるんだよ。きみは今なんさい? 10才かな、11才かな。それとも9才? 星までのきょりが9光年、10光年、11光年の星をいっしょにさがしてみよう。星やうちゅうのひみつやふしぎを、こっそりのぞいてみない?

【 残念ながら絶版になっているようです。図書館でさがすのをおすすめします。】

Page Top