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4年生の今月の本


たそかれ 不知の物語 タイトル たそかれ 不知の物語
著者 朽木 祥
出版社 福音館書店
 

 八寸が人里からもどってきて、四年がたとうとしていました。すみかである浅沼(あさぬま)をおわれ、かたみのせまい思いをしていた八寸の家族ももどり、みんながやっとおちついてくらしはじめていた時です。長老が、ふたたび八寸をよび出しました。
「八寸、おまえは出かけていって不知(ふち)を説得(せっとく)し、散在ガ池(さんざいがいけ)に連れ帰るのじゃ。」

「不知(ふち)」とは、八寸たち河童族(ぞく)のなかでもとくに頭がよく、とくべつな霊力(れいりょく)をさずかった「月読(つきよみ)の一族」のさいごの一人です。長老は、学校の古いプールにすんでいる不知を自分たちのところによびもどし、力を失いつつある河童族の次の長(おさ)として、この散在ガ池を守ってもらおうと考えていたのでした。

【 八寸とかかわることで、たくさんの人たちの心の中におとずれる変化や成長がやさしくえがかれています。】

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