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4年生の今月の本


潜水海賊キャプテン・グック タイトル 潜水海賊キャプテン・グック
著者 斉藤 洋
出版社 岩崎書店
 

. ぼくはゴムボートに乗って海にゆられていた。さっきからなん度も、ゴムボートは転覆(てんぷく)しそうになった。ぼくはそのたびに、ひっしになってバランスをとり、なんとかひっくりかえるのだけはふせいできた。
  もう、体がくたくただ。その時、パッとまぶしい光がぼくの目をくらませた。

「こらーっ! そこのボート、止まれ。」
光のほうから、スピーカーを通した声がした。
  ぼくがあっけにとられていると、ぼうしをかぶった男が言った。
「おれさまは、あの有名なキャプテン・グック、潜水海賊グック・インディールフトだ。しんみょうにしろ。」

  男がそう言ったかとおもうと、司令塔(しれいとう)の前の甲板(かんぱん)についているハッチが開き、次つぎに五人の男がとびだしてきた。
「ボートを没収して、乗っているやつをつかまえろ。」

 海でおぼれれ死なずにすんだけれど、なんだかわけがわからないまま、こうしてぼくは潜水海賊につかまってしまったのだった。

【 おかしな大人たちがたくさん出てくるように見えますが、実はみんな真剣に「ぼく」の相手をしてくれているようです。海賊がつかまえた子どもにじゃがいもの皮をむかせたらどんな罪になってしまうのか? そんなことを考える海賊ってどんな海賊なのでしょうか。楽しいお話です。きらくに読んでみましょう。】

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