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> モギ 小さな焼き物師
タイトル | モギ 小さな焼き物師 | |
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著者 | リンダ・スー・パーク | |
出版社 | あすなろ書房 | |
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12世紀後半、橋の下でトゥルミじいさんといっしょに暮らしているモギは、日々食べるものにも苦労していた。 モギは村の家々のごみ捨て場をひとめぐりして、食べられるものをさがすのが毎朝の仕事だったが、ある日、背負った米俵から米をこぼしながら歩いている男に出会った。
おおいにまよったすえ、モギは心をきめた。 モギは橋の下に帰ってから、この出来事について、自分のふるまいが正しかったか考えてみた。モギはこういうことをじっくり考えてみるのが好きだ。ひとりで考えることもあればトゥルミじいさんの意見を求めることもある。 そんなモギの気持ちを察して、トゥルミじいさんは、その出来事についてモギに話してみるよう、うながした。 モギは考えながらじいさんに話した。話しているうちに、モギは自分のやったことに納得することができた。 そんなモギにじいさんは、わが意をえたりとうなずいた。モギはモギで、じいさんの日ごろの教えを思い出した――「学者さんがたはりっぱな書を読みなさる。おまえやわしは世の中を、じかに、しっかり読むんじゃわい」 そんなトゥルミじいさんとの暮らしを楽しんでいたモギだったが、もう一つ楽しみがあった。それは、村の名焼きもの師ミンがろくろを回して焼きものを作るのを眺めることだった。 【 仕事を立派にやってのけなかったことを恥じるモギのまっすぐな気持ちはさわやかで、まるでモギの大好きな高麗青磁のようです。そこにトゥルミじいさんが教える、人間としての生き方、深い考え方がいろんな色味を与えていきます。】 |