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天使で大地はいっぱいだ
タイトル |
天使で大地はいっぱいだ |
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著者 | 後藤 竜二 | |
出版社 | 講談社 | |
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みなさんには兄弟がいますか? この物語の主人公森谷三郎(あだ名はサブ)には、ノブ、シド、ジョウ、という3人のお兄さんがいます。農業をしているサブの家では、ハウス栽培(さいばい)で、レタスやナス、メロンなどを育てています。種まきや収穫(しゅうかく)などのいそがしい時には、家族総出(そうで)で家の手伝いをなければならず、泥まみれになったり、腰がいたくなったりするのはいつものことです。けれども、サブは大きくなったら、お父さんと同じように、百姓になりたいと思うのでした。 いちばん上の兄ノブは、昨年の春まで東京の「ゆうめいな大学」に通っていましたが、とつぜん学校をやめて戻ってきたかと思うと、熱心に家の仕事を手伝っています。 2番目の兄シドは、ものすごい勉強家で数学が得意な高校3年生です。受験勉強のため部屋にこもっていることの多いシドですが、畑仕事できたえたがんじょうな体にささえられたマイペースな勉強ぶりはたのもしいばかり。勉強部屋は、なんと自分で丸太を組んで作ったお手製です。 3男のジョウは剣道部の主将をつとめる中学生。 強くて年も近いジョウのことを、サブはとてもたよりにしています。 そして、いちばん下のサブ (本当の末っ子は、4年生の妹マキです。) は小学6年生。 3人の兄たちに負けずおとらず元気で強気なサブは、クラスのボス的存在です。 そんなサブのところに、音楽大学を卒業したばかりの女の先生、「木山霧子」(あだ名はキリコ)がやってきます。 サブたちがどんないたずらをしても、キリコにはまったく歯が立ちません。けれども、やがてクラスのみんなは、キリコを中心にして一つにまとまりはじめ……。 【 森谷家の男兄弟は、一人ひとりが自分をしっかりと持っていて、それぞれに自立しています。そんな3人の兄たちにかこまれてのびのびと育ったサブは、曲がったことやひきょうなことが大きらい。意地っ張りでがんこなところもあるサブですが、どんなときも正々堂々と生きようとするサブから、きっと色々なことを学べると思います。 |