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5年生の今月の本



                 まだ名前のない小さな本
                  タイトル まだ名前のない小さな本
著者 ホセ・アントニオ・ミリャン
出版社 晶文社
 

 あるところに、まだ「むかしむかし」と「おしまい」の二行しかできていない<ちっちゃなお話>がいました。「化学雑誌」でキャリアウーマンのママと「民法書」のパパは、がなかなか大きくならないのを心配していました。もちろん、<ちっちゃなお話>も自分がどうして大きくなれないのかを気にしていました。両親とちがって、おじいさんとおばあさんは、<ちっちゃなお話>が小さいことをあまり心配していませんでした。というのも、ふたりにしてみれば、小さいのは孫ならあたりまえのことだったからです。

 あるとき、<ちっちゃなお話>はとうとう自分から棚(たな)を飛び出します。百科事典たちのところへ行き、大きくなれないわけを聞こうと思ったのです。一方、<ちっちゃなお話>がいないことに気づいた子守役のお料理おばさん、「クッキングブック」は大あわて。さわぎを聞きつけた心優しき仲間たちはさっそく捜索隊(そうさくたい)を結成します。はたして、<ちっちゃなお話>は冒険の最後にどんな答えを得るのでしょうか?

【 この物語の主人公は本です。本の世界にも私達と同じように家族や社会があり、親や周りの大人たちが愛すべき子どもの将来を心配し見守る様子が微笑(ほほえ)ましく思えます。また、擬人化された本たちが、それぞれのジャンル(法律や歴史、旅行ガイド、詩、漫画(まんが)など)に応じた個性的なキャラクターで描かれ、思わず笑ってしまう場面がたくさんあります。読むともっと本が好きになれるお話です。】

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