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パーシーの魔法の運動ぐつ
タイトル | パーシーの魔法の運動ぐつ | |
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著者 | ウルフ・スタルク | |
出版社 | 小峰書店 | |
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パーシーは、けんかが強くてらんぼう者。あぶない遊びが大好きで、いつもとっぴょうしもないことばかりするので、クラスのみんなからなんとなくさけられています。でも、となりの席のウルフだけはちがいました。 ウルフは近所でもひょうばんの優等生です。ウルフを信頼しきっているおかあさんは、息子のことがかわいくてしかたありません。ただ、ウルフにはちょっととぼけたところがありましたし、ぽっちゃりめで運動も苦手でした。とくに平きん台が大の苦手で、友だちにからかわれることもしょっちゅうです。そんなウルフにとって、いつも強いパーシーはあこがれの存在でした。 あるとき、ウルフはパーシーから、「しあわせになれる魔法の運動ぐつ」の話を聞かされます。実は、それはパーシーがずっとはいているぼろぼろになった運動ぐつのことでした。自分がもっているそのくつとひきかえに、パーシーはウルフの高価(こうか)なおもちゃくれというのです。どう考えても、だまされているとしか思えません。ところが、ウルフはパーシーの言葉を信じてうたがいません。 「魔法の運動ぐつ」を手に入れたウルフは、まるで人がかわったように積極的になりました。何をするにも自信たっぷりで、なぜか平きん台からも落ちません。もう友だちからからかわれることもなくなりました。ところが、かわりにとんでもないいたずら好きになってしまいます。 いっぽう、パーシーはというといつもの元気がありません。もしかして、パーシーの言ったことはほんとうだったのでしょうか? 【 パーシーと仲良くなるにつれて、ウルフは強そうに見えていたパーシーが心に抱えるさびしさや悲しみに気づきます。ウルフはなんとかしてパーシーを元気づけようと、最後にとんでもないいたずらを思いつくのですが……。少年の友情と成長をユーモアたっぷりに描いた素敵な作品です。 家族や友人など、大切な人を思う少年たちのけなげな心に、おもわずほろりとさせられます。あらためて「友だちっていいな」と思えるお話です。 ※続編に『パーシーとアラビアの王子さま』があります。】 |