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魔法使いの卵
タイトル | 魔法使いの卵 | |
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著者 | ダイアナ・ヘンドリー | |
出版社 | 徳間書店 | |
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ぼくのお父さんは魔法使い、お母さんは占星術師。そして、ぼく、スカリーは魔法使いの卵。だから授業中でも魔法の訓練として「夢見」をしていたんだ。だけど、先生たちには授業中にぼーっとしているように見えたらしい。 それで、ある日、校長室に呼ばれた。プー校長はブリュワーさんという女性が、ぼくの指導員につくって言うんだ。指導員というのは、授業をいっしょに受けたり、宿題をやったか確認したり、こまったことがあれば相談に乗ってくれる人のことで、ぼくらはそういう人を「お守り」って呼んでいた。 この「お守り」のブリュワーさんは、若くてすてきな女の人だった。ブリュワーさんは、 モニカの来訪にそなえ、ぼくたちは家を片づけた。だって、家の中には料理の本のかわりに呪文の本や、魔法の薬が置いてあったり、魔法のとんがり帽子をかぶったおじいさんの肖像画があったりしたからだ。そして、ふつうの人間らしく、おもしろくない家にした。 モニカがやってきた。お父さんとお母さんは、うわべは丁重で礼儀正しくしていたが、わが子どもを守るトラのように、いつでも飛びかかる気でいるのがわかった。モニカの言うことにお父さんはいちいちつっかかっていったが、千里眼でモニカを見ていたお母さんは、何かを「見た」らしくモニカを気に入ってくれたようだった。 【 魔法使いだってばれないようにするだけひやひやしているぼく。なのに、人間の勉強が出来ないぼくのために「お守り」としてつけられたモニカの授業はとてもおかしなものでした。 |