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> ほっぺん先生の日曜日
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タイトル | ほっぺん先生の日曜日 |
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著者 | 舟崎 克彦 | |
出版社 | 筑摩書房 | |
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ぽっぺん先生は、独身の38さいの生物学助教授。ぽっぺん先生というあだ名の由来は、ペコンペコンとつっかけのかかとを鳴らして歩く先生の足音が、ぽっぺんの音そっくりだったことから来ています。ぽっぺんとは、息を吹き込むとペコンペコンと音を出す、あのフラスコに似たガラス製のおもちゃのことです。 ある日曜日のあけがた、先生はいやな夢を見ました。書斎の本棚がくずれ落ち、先生はその下じきになって、ぺったんこになってしまったのです。そこで先生は、出かける予定を取りやめ、本棚の修理をすることにしました。 事件は、先生が本を整理しているときに見つけた、「なぞなぞの本」を手にしたときに起こりました。先生が、小さいころに読んだなつかしい本です。すっかり色あせたその本の表紙をめくると、そこもうっすらとほこりがつもり、絵がよく見えません。ほこりを落とそうと、本に顔を近づけ、口をとがらせてフッと息を吹きかけたしゅんかん、先生は、黄色い花穂をいっぱいにつけた、オオアワダチソウの草原の中に立っていました。それは、本の1ページ目に入る前の見返しのページにえがかれている景色でした。なんと、先生は、絵本の中に入りこんでしまったのです。 |