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> 幸せの青いチリトリ
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タイトル | 幸せの青いチリトリ |
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著者 | 山末 やすえ | |
出版社 | 文溪堂(ぶんけいどう) | |
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ミノリは最近おちこんでいる。親友のマリちゃんを、由井さんにとられそうなのだ。おもちゃじゃないから、むりやりとりかえすわけにもいかないし、 見ると、そのチリトリは、へんなチリトリだった。ただの道具ではなく、まるで犬が散歩をさいそくするように、 由井さんがミノリをみて、「残念でした。」というように笑った。やはり、あのチリトリは、ただのプラスチックにすぎないのだろうか。 ふと、ミノリはチリトリが自分をよんでいるような気がした。ほうりっぱなしにしていたチリトリを庭でみつけたとき、ミノリはどきっとした。チリトリがみのりを見たと思ったのだ。ミノリは、こわいようなふしぎな気もちでチリトリをみた。ぴかぴかだったチリトリは、いまやごった青になっている。どうしてだろう……。 (そりゃ、そうよ。ただのゴミだけをあつめたんじゃないもの。)そんな声がきこえた。(口からでたゴミもあつめたんですもの。) ミノリは、「あっ」と口をおさえた。もしかしたら、チリトリがこんなによごれたのは……。ミノリは、青いチリトリを水できれいにあらってふいた。 【 ミノリの願いはどうなったのかですって? それは読んでのお楽しみ。この本には、あわせて6つの話が集められていますが、どれも心にしみる作品です。】 |